FAQ
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乾燥機の種類について
棚式乾燥機とはどんな乾燥機ですか?
乾燥室内に棚があり、その棚に乾燥用トレイを載せて乾燥します。
トレイの底面は網目になっており通風がとれる構造になっています。
食品乾燥機の多くはこの棚式乾燥機を採用してます。
シンプルな機械構造のため、初期投資費用は安価で済み、幅広い乾燥に対応できるのが利点です。
弊社の乾燥機もこの棚式乾燥機を主流としています。
またこの方式の乾燥機は熱風(温風)をトレイの下から吹き上げる『吹上式』、トレイの横から吹き流す『横吹式』があります。
どちらの方式が適しているかはは乾燥物によって異なります。
欠点としては乾燥物をトレイに並べる必要がある事と、乾燥物を並べる際に通風がとれる様に適度な隙間を空ける必要がある為、乾燥物によっては処理量が少なくなる事があります。
台車式乾燥機とはどんな乾燥機ですか?
棚式乾燥機の棚の部分が台車となっており、棚ごと乾燥室から取り出せる様になった棚式乾燥機です。
乾燥物をのせたトレイを棚付の台車に差し込み、台車ごと乾燥室にいれて乾燥します。
欠点は棚式乾燥機と同様ですが、予備台車があれば次の乾燥の準備が出来ますので作業効率は上がります。(特注仕様となりますのでお問い合せください。)
箱型(平型)乾燥機はどんな乾燥機ですか?
乾燥室上部が開放になった箱状の乾燥室に乾燥物を投下し下から熱風(温風)を吹き上げて乾燥する方式です。
乾燥物によっては非常に適した方式で、トレイが不要となるため乾燥物を並べて棚に入れる等の作業がなくなり乾燥前の作業効率は良くなります。
欠点として、乾燥物から出る湿気が作業場内に充満してしまう為乾燥機を設置した作業場内の環境が悪化したり、湿気等を嫌う他の機器類に影響を及ぼす可能性があります。
また、乾燥物は下からの熱風で乾いていきますので、固まった形状の物や貼り付きやすい形状の物は乾燥ムラが出やすい傾向にあります。
乾燥中に攪拌させるなどの作業が必要となる事があります。
棚式乾燥機と違い乾燥室上面が開放ですので、燃費効率が低下する傾向にあります。(特注仕様となりますのでお問い合せください。)
ドラム式乾燥機はどんな乾燥機ですか?
乾燥室が網で形成されたドラム形状になっており、乾燥物をその中に入れ、ドラムを回転させながら熱風(温風)を送り込み乾燥していきます。
乾燥物によっては非常に効率的な乾燥方法の1つで、ドラムが回転する事で乾燥物が常に攪拌されながら乾燥していきますので、乾燥ムラの減少、乾燥時間短縮などの利点があります。
欠点として、常に攪拌していますので乾燥物にキズが入る、形が崩れる、破砕してしまうなどがあります。
コンベア式乾燥機はどんな乾燥機ですか?
乾燥室にベルトコンベア装置がついており、乾燥物をコンベアに乗せて熱風(温風)を送り込み乾燥します。
乾燥が長時間必要な物や少量生産には適していません。
また、乾燥機が大型になってしまい、機械構造が複雑となる為、初期投資費用が高価になります。
乾燥方法の種類について
熱風(温風)乾燥とはどんな乾燥ですか?
熱風(温風)を乾燥室に送り込み乾燥して行く乾燥方法です。
灯油(重油)、ガス、電気を熱源としバーナーやヒーターで常温の空気を熱空気に変換して送風機で乾燥室に送り込みます。乾燥機と呼ばれる大半の機械はこの方式です。
熱源を得やすい事と、コスト面で安価に出来る事が最大の利点です。コインランドリーの衣類乾燥機、食器乾燥機等もこの類です。
乾燥物に熱風(温風)を当てる事で乾燥します。色変化の弱い乾燥物については低い温度帯で乾燥するなどの技術的な点でクリア出来る事が多いです。 弊社乾燥機もこの方式を主流としています。
冷風乾燥とはどんな乾燥ですか?
冷風乾燥は除湿乾燥方式とも呼びます。
常温(外気温)以下の冷風を乾燥室に送り込み湿度を下げながら乾燥していきます。エアコンで乾燥していく事と同じと考えて下さい。
温度をかけませんので色変化の弱い乾燥物などには適していますが、機械コストとイニシャルコストがかなり高価になってしまいます。
温度をかけませんので乾燥時間は熱風(温風)乾燥より長くなります。
減圧乾燥とはどんな乾燥ですか?
乾燥室内を減圧(1気圧以下)し乾燥物に含まれる水分の昇華温度を下げて、温度の低い温風を当てて乾燥します。
減圧乾燥の中にはマイクロ波を利用した乾燥方法も存在します。
減圧すると、乾燥物内部の水分が表面に拡散し易くなる為、乾燥物が厚い物や固い物に適しています。
木材の乾燥は多くこの減圧乾燥方式が採用されています。
但し減圧加温中は常に排気を行うので、効率は余り良くありません。
水の昇華温度を低く出来る為、熱量が掛からないメリットはありますが、機械本体の気密性が重要な事と減圧ポンプ等が別途必要となるため機械構造が複雑となり、機械コストはかなり高価となります。
乾燥時間も熱風(温風)乾燥機と余り差がないのが殆どのようです。
フリーズドライとはどんな乾燥ですか?
真空凍結乾燥方式とも言います。乾燥物を-30℃以下に急速に凍結し、徐々に減圧しながら真空状態へ持っていき、乾燥物の水分を氷の状態のまま昇華させて乾燥する方法です。
色変化、成分変化が少なく、優れた乾燥方法とも言えます。
インスタントラーメンなどはこの乾燥方法が殆どです。
機械コスト、ランニングコストは極めて高価で一般的ではありません。
乾燥時間も熱風(温風)乾燥機とほぼ変わらないとも言われています。
遠赤外線乾燥とはどんな乾燥ですか?
遠赤外線は熱源から発する不可視光線の事です。
熱源がかなり高温でなければ、乾燥に適した遠赤外線は発生しません。
また遠赤外線は発生熱源から直進し乾燥物に吸収される事で熱に変化します。これを輻射熱といいます。
遠赤外線は直進しかしないので、乾燥機で利用する為には乾燥物の上から直接照射するなどの方法しかありません。
遠赤外線効果で乾燥物の品質が良くなるといわれる事がありますが、科学的には不明な点が多いとも言われています。
乾燥機の熱源について
灯油(重油)にはどんな特徴がありますか?
灯油(重油)の可燃性液体を燃焼させ、そのガスを熱源として利用します。最も多く利用されている熱源の1つです。中でも灯油が熱源として最も多く利用されており、入手が容易な事、技術的に確立されコスト面や安全面に優れている事、メンテナンスが容易であることがあります。
配管は専門業者で行って貰う必要がありますが、油タンクの設置等は指定量以内であれば容易に行えるのも利点です。
重油でも構造は同じなのですが、成分に不純物が多く含まれており未燃ガスが多く出やすく、煤が溜まりやすいので灯油と比べるとメンテナンスや環境面で劣っています。
乾燥機の場合、殆どは燃焼ガスの熱源のみを熱交換器(炉)で取り込み、ガスは煙突で屋外へ排出しますので乾燥物にガスの臭いや煤等が付着する事はありません。
但し、燃焼ガスは屋外へ排出する必要が有る為、必ず煙突設置工事を行う必要があります。また食品工場の衛生上や使用環境(場所や近隣施設の状況等)の制限で使用出来ないと言う事もあります。
弊社乾燥機は熱源に灯油を主流としています。
ガスにはどんな特徴がありますか?
灯油や重油の代わりに可燃性ガスを燃焼させ熱源として利用します。これも最も多く利用されている熱源の1つです。特にプロパンガス(LPG)、都市ガス(LNG)が主流で使われます。油と同じく煙突工事を行う必要があり、前述の油と特徴は同じです。
灯油(重油)と違い完全燃焼しますので、燃焼ガスは極めてクリーンです。また油バーナー以上の安全装置がついています。
但し、ガスタンク(LPGに限る)設置や配管の工事は専門業者で行って貰う事が絶対必要で、ガス漏れ検知器等を設置する義務があるので、こちらで導入コストが掛かる事が考えられます。
使用環境等での制限は灯油と同じですが、衛生面においては油よりも優れていますので食品工場でも多く採用されています。(特注仕様となりますのでお問い合せください。)
電気(電熱)にはどんな特徴がありますか?
電気ヒーターを熱源としますので熱風(温風)は極めて衛生でクリーンです。
また、煙突工事が必要ありませんので乾燥機の設置が容易に行え、使用環境の制限もなくなります。(全くなくなる訳ではありません。)
化石燃料に比べ、温度をより正確にキープ出来るようにもなります。
小型の乾燥機(コンパクト乾燥機)等は乾燥室容積が少ない為、必要電気容量が少量で済みますので多くがこの方式を採用しています。弊社のコンパクト乾燥機、小型乾燥機もこの方式です。
但し、乾燥機が大きくなるにつれてランニングコスト(電気代)が油・ガスに比較して相当高くなります。場合によっては、電気設備の改善や変更が必要になることがあります。(大型乾燥機の場合、特注仕様となります。)
スチーム(蒸気)にはどんな特徴がありますか?
スチームは他の熱源と比べはるかに低温で、一般的な溶剤の引火温度より低いのが特徴です。防爆には非常に適した熱源で、熱風(温風)もクリーンです。
但しボイラー設備が必須となり、それの導入コストが高額となります。
既に大型のボイラー設備をお持ちで能力に余裕が有り、スチーム設備が導入可能であれば有効な熱源といえます。
更に、灯油・ガスに相当する熱源を確保する為には、乾燥室容量に対して機械が大型になってしまう事も欠点です。(特注仕様となりますのでお問い合せください。)
乾燥機の設置、工事について
燥機の設置はどのように行いますか?
弊社乾燥機は一部乾燥機を除いて、現地組立・施工が基本となります。場合によってはご契約前に弊社担当員が設置場所の確認にお伺いする場合がございます。遠方であったり、お客様のご都合が付かない場合は、事前に設置場所の図面(手書きも可)、搬入口寸法の採寸ををお願いする事がございます。
尚、施工期間として半日~2日程度必要です。オーダーメードの乾燥機等はそれ以上の日数を要します。
詳しくはお問い合わせ下さい。
煙突・排気ダクトの設置方法はどうなりますか?
熱源が油、ガスの場合は煙突の屋外設置が必須となります。
また、乾燥室の湿気を排出する排気ダクトも屋外へ設置しますので、合計で2箇所ほど壁面に穴明けを行います。電気式の場合は煙突孔は不要です。
煙突、排気ダクト等の設置は屋外となりますので、近隣土地や住居等のご配慮はお客様で事前にお願いします。
尚、壁面状況(壁材質、構造、高所の穴明け作業等)で別途追加費用の発生や、専門業者へ依頼をお願いする場合がございますので、必ず事前に御相談下さい。
吸入口(ダクト)が必要ですか?
乾燥する際に外気の取り入れが出来ないと、乾燥が上手く出来ない事がございます。外気が取り入れ出来ない等の密閉場所の場合は必要です。 詳しくは御相談下さい。
電気工事、油(ガス)配管工事はどうなりますか?
申し訳ありませんが、弊社で左記の工事は行っておりません。別途専門業者へ乾燥機設置前、または同時期にお客様にて依頼をお願いします。また、200Vの場合、2次側電源の結線施工もお客様負担にてお願いしております。
電源コンセントやブレーカーは乾燥機設置場所に近い所に設けて下さい。特に100Vの場合、延長コードやコードリール等で延長して使用されると電圧が低下し乾燥機が正常に作動しない恐れがあります。
事前のご連絡、お打合せが必要です。
消防署への届出はどうなりますか?
弊社では消防申請・届け出の手続き業務は行っておりません。お客様にて消防申請・届け出の手続きをお願いします。
但し、消防へ届出等を行われる場合、事前にその旨をご連絡下さい。
乾燥機と壁・天井との離隔距離はどうなりますか?
消防に届け出をされる場合、法律に定められた離隔距離がありますので、その距離を遵守した設置を行います。
届け出をされない場合でも、離隔距離を確認し設置する必要があります。(消防法で定められている離隔距離は下記に記載)
また、メンテナンス等で必要な空間を弊社から指定する場合もございますのでご了承願います。 ※離隔距離 上方:1m 側方:0.5m 後方:0.5m 前方:1m
油タンクは乾燥室と同じ部屋に設置しても大丈夫ですか?
乾燥機は断熱、防爆構造になっていますので設置は可能です。但し、乾燥機より2.5m以上離して設置する必要があります。極力、屋外設置を基本として下さい。
詳しくは弊社に御相談ください。
設置期間中に騒音、ホコリ等は出ますか?
設置期間中はどうしても作業機械(電動工具等)を使用します。穴明け等の工事もありますので、騒音とホコリは避けられません。お客様にて工事の旨を近隣の方へご連絡等、お願いします。
ホコリ等を被ると困る物がございましたら、事前に設置場所とは別の場所へ工事終了まで退避しておいてください。
その他乾燥について
量はどのくらい乾かせますか?
乾燥物形状、乾燥前水分量によって異なります。また、スライス等の切断方法によっても変わってきます。標準的なプラスチックトレイ(120cm×60cm×5cm)に乗せられる乾燥物は生重量で5kg以下です。(生椎茸換算)それ以上乗せると、トレイが変形してしまいます。
吹き上げ式の場合、通風がとれる様にトレイに並べる必要ある為、乾燥物によって大量に出来たり、少量しか出来ない場合がございます。 詳しくはお問い合せ下さい。
何度で乾燥すれば良いのでしょうか?
乾燥物によって異なります。 低い温度で乾燥すると色変化は少ないのですが、時間は掛かります。逆に高い温度だと短時間で乾きますが、色変化が大きくなります。初期は低温で開始し、段階的に温度を上げて仕上げで高温で乾燥すると色変化も少なく短時間で乾燥できるパターンもあります。
何時間で乾燥できますか?
乾燥物や乾燥仕上がりの状態により異なりますが、乾燥後の保存が常温であれば水分量は10%以下になるまで乾燥する必要があります。
元々の水分量が少ないものや、体積に対して表面積の大きいものは早く乾燥出来ます。 逆になれば、時間が掛かります。
また、乾燥物の糖度が多いものや、表皮の厚いものは乾きにくく時間の掛かる傾向にあります。
詳しくはお問い合せ下さい。
電気代、燃料代はどれくらい掛かりますか?
乾燥条件や乾燥時間によって異なります。
電気式(コンパクト)乾燥機のSM4S-EH(100V/1.05kw)では1時間当たり電気代は3~10円が目安です。(参考値)
燃料代は生椎茸を1トレイに満量乗せた場合、1時間当たり0.8~2L程度の燃料消費量になります。
詳しくはお問い合せください。
同時に数種類の品物の乾燥が出来ますか?
乾燥物によって条件が異なる為、お薦めできません。但し、同条件であれば可能な物もあります
温度設定は最大何度ですか?
最高70℃~80℃迄設定可能です。それ以上の温度をご希望の場合は、特殊仕様となりますので別途、お問い合せ下さい。
乾燥出来ない品目はありますか?
表皮の厚い物、加工しない丸ごと、油脂・油分の多い物は乾燥できない物がございます。
特殊仕様で乾燥可能となる事もありますので詳細はお問い合せ下さい。
『天日乾燥』との違いは何処にあるのでしょうか?
大きく違う点は天日乾燥より短時間で良品質で乾燥できる所です。
天候に左右される事がないので、安定的な乾燥が出来る所も大きく違う点ではないでしょうか。
また天日の場合、昆虫(ハエや蛾)等の心配がありますが、乾燥機は基本密閉なので、衛生面では大きく優れています。
乾燥後の保存はどのようにしたらよいですか?
シリカゲル、脱酸素剤等を同封し外気に触れないようにして低温、または常温の場所に保存して下さい。
また、変色を防ぐ為に光(太陽光、屋内ライトなど)にも当たらない所に保存する事をお勧めします。
乾燥した後の賞味期限の設定はどのようにすればよいですか?
乾燥後の水分量と包装方法によって異なります。乾燥後の水分量が多いと水分活性が促進されてしまうので賞味期限は短く設定する事になります。基本は水分率10%以下で半年~1年が目安です。
詳しくは各県の公益団体、保健所等にされるのが良いでしょう。